2017年の夏頃から話題になっているauスマートポート。まだ新しいサービスなのでいったいどんなものなのって疑問に思っている人も多いでしょう。
今までauは光回線を提供していたんですけど、新しくインターネット回線を提供し始めたってことになります。
ただ、メリットも多いのですが、デメリットもありますので契約をしたいと思っている人のために、事前に知っておきたいことをまとめました。
そもそもauスマートポートってなに?
auスマートポートを端的にお伝えすると、auが提供するWi-Fiルーターを利用したインターネット回線のサービスです。
もともと提供されていたauひかりとの違いとしては、インターネット回線を引かないでいいってことでしょう。室内にWi-Fiルーターを置くだけでインターネットが使えるようになるので、かなり手軽になると言えます。Wi-Fiルーターの方は据え置きタイプになりますので、外に持ち出すことはできません。ただ、家の中では自由にインターネットが使えるという形ですね。
ルーターの形そのものもオシャレなものになっているので、インテリアとして置いておいてもおかしくないでしょう。
▼auスマートポートのルーター「L01s」
ちなみに有線LANと無線LANのどちらにも対応していますし、最大の接続端末数も20機もあるので家族で使っていても問題ないです。最近はなにかインターネットに接続する家電が多いですから、接続端末数って意外と大きなポイントですよ。
auスマートポートのメリットは?
auスマートポートを利用する最大のメリットとしては工事不要な点でしょう。
一昔前ですと、借家であっても大家さんの許可があれば、インターネット回線の引き込み工事ができたこともありました。しかし、最近だとかなりプロバイダ側も気を使っていて、大家さんの許可があっても工事ができないなんてケースが増えています。
また、基本的に光回線の対応サービス外の地域に住んでいるということもありますよね。インターネット回線を利用したくてもできないってことも多いんですけど、そんな時に役立ってくれるのがauスマートポートのメリットでしょう。逆に工事が不要であるということは引越しをする時も身軽に動けるということでもありますよね。
意外と速度が速いのもポイント?
auスマートポートのもう1つのメリットとしては回線速度でしょう。
同種のサービスは他にもあるんですけど、その中でも440Mbpsの速度は最も速いと言えます。ここまでの回線速度が出せるのは、auの系列会社であるUQ WiMAXの回線も利用しているからです。いわゆるキャリアアグリゲーションを利用したことで、高い通信速度を実現できたんですね。ちなみに、キャリアアグリゲーションっていうのは、複数の電波をまとめることで通信速度をアップさせることって覚えておくと良いでしょう。
1つ注意したいのが回線速度は ”最大で” 440Mbpsになる点です。
ベストエフォートタイプの表記ですので、実際にはもう少し遅くなります。回線を使う環境によって、どうしても通信速度にはバラツキがでてしまうんです。口コミなどを見てみると、100Mbpsくらいの速度がでているようですね。使っている地域やauスマートポートを置く場所なんかでも速度が左右されるので、いちばん繋がりやすいところに置くようにしましょう。
auスマートポートのデメリットってあるの?
では、逆にauスマートポートのデメリットについても考えていきますね。
まずあげておきたいのは、回線が無線であるという点でしょう。
基本的にWi-Fiルーターそのものが無線で通信をすることになりますので、お住まいの場所によっては電波がつながりにくい可能性がでてきます。都市部などであればほぼ大丈夫と言えるのですが、それでも周囲に高層建築のビルが立ち並んでいたりすると、電波が届かない可能性も少なくありません。auスマートポートの通信エリアそのものはauの4GLTEとWiMAX2+となりますので、その点はしっかりと把握しておくべきでしょう。
一般的な光回線などであれば、工事をして有線を引き込む形でインターネット回線をつなげますので、こうした不安はありません。しかし、auスマートポートでは無線通信になりますので、どうしても自宅にルーターを置く場所などによって速度が変わってしまうのです。
通信量の制限には気をつけよう
もう1つauスマートポートと、一般的な家庭用インターネット回線との違いは通信量の制限がある点です。
一般的な家庭用のインターネット回線は有線引き込み型なら通信量はほぼ無制限に使うことができます。用途によっては制限がでてしまう場合がありますが、ふつうに使っている限りでは困ることはありません。
しかし、auスマートポートでは通信量の制限がかかるので注意しましょう。
では、auスマートポートにおける通信量制限について書いていきます。基本的にWiMAX2+の回線を使ったデータ通信については、月間の通信量制限はありません。
ただし、連続する3日間でのデータ通信量が10GBを超えてしまいますと、翌日の18時から26時に限って速度が最大1Mbpsにまで制限されちゃうんです。1Mbpsでもそこまで遅くなるというわけではありませんので、あまり気にしないでも良いかもしれません。
さらにauの4GLTE回線に切り替えて利用するなら、月間で30GBまでの通信量と決まっているんですね。この通信量を超えると、月末まで128kbpsにまで通信速度が制限される形です。
ですのでP2P回線を使ったゲームなどをやりすぎると危険かもしれませんよ。他にも最近であればスマホのシステム更新やゲームのダウンロードなどで通信制限を超えちゃうケースが多いみたいですね。
auスマートポートの料金はどのくらいかかるの?
では、気になるauスマートポートの料金についても見ていきましょう。
基本的に単体での料金プランは月額5880円の1つしかありません。そもそも家庭用のルーターになりますので、細かいプランが用意されていないんでしょう。
単体プランでも2年契約をすると誰でも割シングルの適用を受けることができるので、4880円の月額で利用できます。これにWiMAX2+お得割を適用してもらえるなら500円引きになるので4380円になりますね。既にauユーザーであるのなら、スマートバリューの適用を受けることができるんです。
また、Wi-Fi HOME お得割という割引サービスを適用してもらうと加入した月を含んで25ヶ月間は月間の料金を500円引きで使うことができる形です。
この2つのプランを積極的に採用したとすると、加入月から25ヶ月目までは3792円で利用できます。26ヶ月目から500円アップの4292円になるって仕組みです。光回線を使うことを考えた場合は、少し料金的に安価だと言えるでしょう。
主にはこの3つのパターンで契約をすることになりますね。契約の縛りを受けたくないのなら料金は高くなりますが、最初のプランがお勧めです。
縛りがあっても安い方が良いというのなら、2番目から3番目のプランになります。でも縛りがあると2年後の契約月以外で解除した場合に、違約金がかかっちゃうので注意です。
auスマートポートはスマートバリュー適用がお勧め?
auスマートポートの売りの1つになっているのが、高速回線であるauの4GLTE回線との切り替えができる点です。
基本はWiMAX2+の回線でこちらを利用しているだけだと余計な料金はかからないんです。しかしauのLTE回線を使おうとするのならハイスピードプラスエリアモードへの切りかえに料金が発生してしまうんですよね。
これ、オプションとしての料金で月額1005円必要となってくるんですけど、スマートバリューを適用中は無料なんですよ。なので、auスマートポートをしっかりと使うんであれば、スマートバリューを適用するのがいちばんだと思います。
その代わり2年契約の縛りがでてしまうんですけど、料金的にみるとかなりお得になるようになっていますね。
ちなみに現時点だとルーターそのものに料金は発生しませんし、新規事務手数料も無料となっているんです。ですが、有料化の時期は別途ご連絡致しますと公式ウェブサイトにあるんで、同じ契約をするのなら早い方が良いかもしれませんね。
では、ここでauスマートポートの料金についてまとめておきます。
- ルーター単体で借りるなら5880円
- 誰でも割シングルを使って4880円
- スマートバリュー適用なら4292円
- キャンペーン利用で最大25ヶ月間、月額500円引き
- 高速回線のauの4GLTEはスマートバリュー適用で無料、オプション料は1005円
以上となっていますが、これは2018年の3月時点での話ですので時期によっては異なっているかもしれません。
auスマートポートはこんな人に向いている
auスマートポートについて詳しく見てきましたが、メリットとデメリットがとてもわかりやすいのが特徴でしょう。ただ、どんなインターネット回線を選んでいいのかわからないって人も多いでしょうから、auスマートポートの特徴からこんな人には向いてますよって話を書いておきます。
auスマートポートの特徴はなんといっても工事が不要で届いたその日にルーターを電源に接続してスイッチを入れたらインターネットが使える点です。ですので単身赴任や進学、就職などで実家から引越しをしないといけない、なんて人にはとっても向いています。
基本的に単身者用のマンションやアパートはインターネット回線を引き込んであるようになっていますが、回線速度が遅かったりで使い勝手が悪いケースも少なくないですよね。反対に工事そのものができないってケースもありますし、仮に工事できたとしても回線引き込みまでに時間がかかっちゃうので、どうしてもタイムラグがでてしまうんです。
その点を考えてみると、工事が不要で届けばその日のうちから利用できるauスマートポートは使い勝手が良いですね。
また、ある程度の期間は住むけれど、将来引越しをするのが決まっているなんてケースでも工事不要なのは便利ですよ。
ともかく手軽にインターネットを使えるという意味で、auスマートポートの実力が発揮できると思います。ちなみに現在auを利用しているという人なら、スマートバリューの適用を受けられますから、かなり料金的にもお得です。
他にも工事をするのに男の人を一人暮らしの家の中にあげたくないっていう女性にもお勧めかもしれません。難しい設定も特に必要ありませんし、デザイン的にもオシャレな形をしていますので女性には向いているでしょう。
auスマートポートに向いていない人は?
では、反対にauスマートポートに向いていない人についても書いておきますね。
いちばん向いていない人はインターネットのヘビーユーザーですね。
動画を見たり、ゲームをしたり、何かしらのソフトやアプリケーションなどをダウンロードする、というのは普通の人でもやることです。でも、ヘビーユーザーになってくると1日に何GBもの通信をするのも珍しくありませんよね。
基本的にauスマートポートではWiMAX2+の回線なら通信制限はありませんけど、それでも直近する連続3日間で10GBを超えてはいけません。ペナルティとしては翌日の18時から26時まで最大で1Mbpsにまで通信速度が制限されちゃいます。スマホのヘビーユーザーなら月間で30GBの通信量でも足らないなんて人もいるくらいですから、そうした人には向いていないといえるでしょう。
一般的な使い方程度だったらまったく問題はありませんけど、ヘビーユーザーなら素直に通信制限がない回線を選んだ方がお得ですね。ただ、最近だとスマホのシステム更新ダウンロードでも数GBを使うことも増えてきていますから、それが複数台ともなってくると意外と通信制限を受けることもあるんで注意しておきましょう。
まとめ
auスマートポートについて詳しく見てみました。
回線の形としては高速の無線回線を使ったもので、据え置きタイプのルーターが自宅で使えるという形になりますね。
工事不要というメリットがありますけど、反面でデータ通信量の制限があるというデメリットもありますので、自身がどんな形でインターネットを使うのか考えておかないと損にも得にもなるでしょう。
料金的にはauユーザーが優遇されていますので、既にスマホなどでauを使っているならお得に使えますよ。