光回線の業者はたくさんあるので、どの業者と契約しようか迷いますよね。 契約した後も、使ってみてやっぱり別の業者のほうが良さそうと気づくこともあります。 そんな風に、他の業者に変更しようかなと思ったら、「事業者変更」という手続きでお手軽に業者を変更しちゃいましょう。
事業者変更とは
光回線を申し込む流れには、現在のインターネット利用環境によって、「新規」、「事業者変更」、「転用」の3つのパターンがあります。
「新規」は、現在光回線を利用しておらず、新規で光回線を申し込む場合です。利用場所の環境に応じて工事が必要になります。
「事業者変更」は、現在光コラボ業者の回線を利用中の人が、他の光コラボ業者、あるいはフレッツ光の回線に乗り換える場合です。この記事ではこの事業者変更を詳しく取り上げていきます。
「転用」は、現在フレッツ光の回線を利用中の人が、光コラボ業者に乗り換える場合です。
光コラボとは
光コラボ(光コラボレーションモデル)とは、NTT東日本とNTT西日本から光回線の卸販売を受け、各業者が販売するサービスです。
「フレッツ光」の広い提供エリアや安定した通信速度はそのままに、各業者の独自のサービスや割引などを受けることができるため、さまざまなメリットがあります。
2019年7月までは他の業者に変更するには、今利用している回線を解約し、新たに工事をし直す必要があり、インターネットを利用できない期間があるなど、事業者変更をためらいたくなる要因がたくさんありました。でもそうした手続きが改善され、今では解約や工事が不要となり、インターネットを利用できない期間もありません。
現在の業者に不満があったり、より良い業者を見つけたら、事業者変更を考えてみましょう。
主なメリット
工事が不要
事業者変更なら、新たに工事をする必要がないため、工事費も発生しませんし、何よりも楽ですね。
もし工事が必要なら立会いも必要となり、そのために時間を確保しなければいけないわけですが、そのようなことも必要ありません。
使用できない空白期間はなし
回線の切り替えで一番困るのが、インターネットの使えない期間ができてしまうことだと思いますが、それもありません。
切替が完了したら、ルーターなどの簡単な設定変更を行えばよいだけなので、インターネットが利用できない日は発生しません。
ひかり電話の電話番号が変わらず
以前は、ひかり電話の電話番号を引き継ぐのには制約がいくらかありました。
現在では事業者変更の手続きを行えば、簡単にひかり電話の移行を行うことができるので、電話番号もこれまでと変わらず利用することができます。
費用
事業者変更にかかる費用は、今までの契約がどうなっているかによって変わってきます。
契約事務手数料
多くの場合、新たに申し込む回線の契約事務手数料が発生します。
3,300円程度の場合が多いですが、キャンペーンで無料になるケースもあります。
詳しくは各業者のホームページ等で確認してください。
解約違約金
これまで利用していた回線の解約違約金が発生する場合があります。
多くの回線には、2年契約や3年契約というものが結ばれていて、更新時以外に解約する場合には1~2万円程度の解約違約金が設定されています。
工事費残債
これまで利用していた回線の新規工事の際に発生した工事費の支払いが完了していない場合には、その残りが一括で請求されることが多いです。
特に「工事費実質無料」と謳われている回線の場合、工事費の分割払いが終わっていないと、残りを請求されますので注意してください。
品目変更工事費
品目変更が必要な場合のみ、工事が必要となるので工事費も発生します。
例えば、現在最大通信速度100Mbpsの契約で、新たに最大通信速度1Gbpsで契約したい場合、新規申込のように工事が必要となります。
事業者変更ができない場合
光回線を利用しているからと言って、必ずしも事業者変更ができるわけではありません。
現在利用している回線が、光コラボである必要があります。
NTTの回線を利用していない、いわゆる独自回線の場合、事業者変更は行えません。
・NURO光
・auひかり
・コミュファ光
・eo光
・ピカラ光
・MEGA EGG光
・BBIQ光
上記のような回線から他の光コラボ業者に変更したい場合には、一度解約し、新規申込をして、工事も必要となります。
手順
①「事業者変更承諾番号」を取得
事業者変更を申し込む前に、「事業者変更承諾番号」を取得する必要があります。
この番号は、光コラボから事業者変更を行う際に必ず必要となります。
現在契約している光コラボ業者にたいていの場合電話で、事業者変更承諾番号を発行してほしいと伝えると発行してもらえます。
この番号の有効期限が15日間で、期限を過ぎると無効になってしまうため、番号が取得出来たら早めに光コラボを申し込みましょう。
もし有効期限を過ぎてしまったら、再度事業者変更承諾番号を発行してもらう必要があります。
②光コラボ申込
希望している光コラボに申し込みをしましょう。 事業者変更承諾番号を手元に用意して、申し込みを進めてください。
③インターネットの再設定
新しい回線に切り替わったことがメール等で知らされます。
事業者変更を申し込んでから、最短8日程度で切り替えることが可能です。
ただし、利用場所の環境や工事の有無等によって、時間がもっとかかる場合も少なくありません。
切替が完了したら、パソコン、端末装置等の再設定を行いましょう。
注意点
・必要のない有料オプションを解約する
事業者変更前の光コラボで利用していたオプションが、変更後の光コラボで利用できない場合があります。
その場合、オプションの解約をきちんとしておかないと事業者変更が完了した後でも以前の光コラボ事業者からオプション料金だけ請求される可能性があります。
オプションの中には別の光コラボ事業者へ引き継げるものもあるので、事業者変更を行う前に現在利用しているオプションをよく確認し、引継ぎできない有料オプションは解約しておくと安心です。
・切替日を月末にする
事業者変更を行う際、現在利用しているサービスは日割りにならず、1ヶ月分の料金が請求されます。
月途中で事業者変更を行うと、
というように、2つのサービスの料金が請求されますので、なるべく月末に切替日を指定するとわかりやすくなり、料金を抑えることができます。
基本的には切替日=解約日となるので、次月に持ち越すと月額が発生してしまいます。
切替日に不安のある方はその点も含めて業者に問い合わせておきましょう。
大抵の業者で切替日は指定できますが、申込みから切替えまで最短約8日ほどですので、直近すぎると指定したい日に切替が出来ない場合もあるので余裕をもって申し込みましょう。
・電話番号を引き継げない場合がある
光回線を申し込んだ時、アナログ電話から電話番号を引き継いでいる場合は事業者変更でもそのまま引き継ぐことが可能です。
しかし、光コラボで発番した電話番号の場合、事業者変更で番号を引き継ぐことができません。
・違約金がかかる場合がある
フレッツ光から光コラボへ転用する場合は違約金がかかりません。
しかし、光コラボ⇒光コラボ、光コラボ⇒フレッツ光へ事業者変更する場合は契約期間によって違約金が発生します。
各社、契約プランごとに契約期間が設けられている場合はきちんと確認しておきましょう。
定められた「契約更新月」の期間中に手続きすれば違約金がなしになる事業者がほとんどです。
基本的には契約期間内で解約した場合、違約金は必ず発生するので、自分の更新月はいつなのか把握しておきましょう。
※契約期間なし・違約金なしの光コラボもあるので、下記「おすすめ光コラボ」の項目でご参照ください。
・変更前の光コラボの特典は、変更後に適用されない
光コラボは、各社で独自のキャンペーンや割引、キャッシュバックを実施しています。
事業者変更で契約する光コラボが変われば、当然それらの特典も変わります。
いままで受けていた特典を引き継ぐことが出来ないので注意が必要です。
特にドコモやソフトバンクの光回線は、スマホとのセット割が他社の光コラボでは利用できません。
auに関しては、ビッグローブ光や@nifty光、So-net光プラスなど様々な光コラボが対応しているので、対応するものへ事業者変更すれば引き続き利用できます。
・月額料金、通信速度が変わる
当たり前の話ではあるのですが、光コラボは各社で月額料金が異なるので、変更後に金額が高くなることもあります。
また、プロバイダごとに回線の混み合い度が違うため、事業者変更により通信速度も変わる場合があります。
予算に余裕があれば、「v6プラス」「IPv6」などのサービスがオプションで選択できる光コラボの検討をおすすめします。
・プロバイダ発行のメールアドレスが利用できなくなる
事業者変更をするとプロバイダが変わるので、解約したプロバイダ発行のメールアドレスは利用できなくなります。
旧プロバイダのメールアドレスを残したい場合は、業者によっては月額でメールアドレスを残せるサービスを用意しているので、事業者変更前にご自身が現在契約している業者へ確認しておきましょう。
・「品目変更」で工事が発生する場合がある
事業者変更時に品目変更をする場合は工事費が発生し、場合によっては立ち会いが求められます。
利用している品目(プラン)が変更先にない場合等、事業者判断で品目変更が必要だとされることもあります。
立ち会いの要・不要は現在利用している回線の種類や環境によって決まるため、契約者が選択するものではありません。
工事費は無派遣ならば2,200円、派遣ならば19,800円ぐらいが相場ですが、業者や品目によっては金額が変わるので、事業者変更先のサイト、もしくは業者へ直接確認しておきましょう。
おすすめ光コラボ
おてがる光
株式会社エクスゲートが提供している光コラボレーションです。
契約期間の縛りがなく、いつ解約しても違約金がかかりません。
マンションタイプは月額3,608円と、業界最安水準の価格です。
ガスやでんきのサービスとセットで申し込むと各サービスに割引が入り、支払いもまとめられるのでとても便利です。
So-net光
ソニーグループのインターネットプロバイダーSo-netの光コラボレーションです。
フレッツ光回線ご利用中の人なら『工事不要』『簡単3ステップの乗換え手続き』で、利用中の回線品質はそのまま、月々の利用料金がお得になります。
auスマホを利用している人なら、更に月額料金が割引になる「So-net光コラボレーション×auセット割」が適用され、通信費の節約が出来てとってもお得です!
GMOとくとくBB【GMO光アクセス】
GMOインターネット株式会社が運営するプロバイダーGMOとくとくBBの「GMO光アクセス」という光コラボレーションです。
・シンプルな安さ
・v6プラス対応の高速光回線
・格安スマホとの相性が抜群
・高性能Wi-Fiルーターを無料でレンタル
という点で、コスパと速度を兼ねたサービスです。
3大キャリアならばスマホセット割等があるサービスが多いですが、セット割のない携帯プランを利用している方にとってもコスパの相性がとてもいいです。
excite光
エキサイト株式会社が提供する光コラボレーションです。
先に紹介した「おてがる光」と同様に、契約期間なし、違約金なしの光回線です。
IPv4対応のみですが、高速回線を希望の方は「excite MEC光」という別プランが用意されています。
SoftBank光
ソフトバンクが提供する光コラボレーション。
SoftBankユーザーの方は「おうち割」の適用がお得です。
スマホ料金から永年1,100円値引されます。 店頭から申し込むより、上記リンクから申し込むと高額キャッシュバックなどの特典が受けられます。
ドコモ光
SoftBankと同じく、ドコモスマホとセットで毎月1,100円の値引きが入ります。
そして、最大の特徴はプロバイダを25種類から選ぶことが出来ます。
選ぶプロバイダによって特典が異なりますので、自分にぴったりのものが見つかるかもしれません。
ドコモ光から申し込む、または相談後に申し込むと、期間と用途は限定されますがdポイントのプレゼントもあります。
まとめ
「料金を見直したい…」
「スマホとセットにしたい」
「でんき・ガスとまとめてしまいたい」等、
普段ネット回線を利用している中で「こうしたい」「こうなったらいいのに」という要望がある方は、もしかしたらぴったりのサービスを提供しているコラボ事業者が見つかるかもしれません。
工事不要で、ネットの使えない期間がない事業者変更の制度は、フレッツ光を利用している人はもちろん、現在どこかの光コラボを利用している方にとって、活用すべきメリットですね。
今回ご紹介した光コラボ事業者を比較してみて、それでもまだまだ調べて検討してみたいという方は、フレッツ光の公式サイトで光コラボレーション事業者の一覧を確認することが出来ますので、興味のある方は見てみてください。