日本の光回線用ケーブルを敷設しているNTTが運営する事業がフレッツ光です。
このフレッツ光は電圧が50/60Hzで別れているかのごとく東西で別れているわけですが、
いったい何が違うのか?
このあたりについて調べてみました。
フレッツ光東日本・西日本の違い
運営会社の違い
まずフレッツ光は東日本と西日本において、それぞれNTTの東と西の子会社が担当している違いがあります。
この点がもっとも大きな差ですが、会社が違う以上細かく分析していくといろいろな違いが見えてきます。
まず同じNTTグループが提供する商品で同一のブランド名が冠せられていますが、商品自体は別物なので内容にも差が存在します。
提供エリアの違い
フレッツ光東西の決定的な差は、何といっても提供地域が異なることです。
東日本地域は北海道から新潟・長野・山梨・神奈川地域までで、西は富山や岐阜から九州地方に沖縄をカバーします。
つまり境界線は東西でハッキリと引かれていますから、引越しをしたり利用を始める地域によって、契約相手が明確に決まります。
選べるプランや受けられるキャンペーンは、東西で明らかに異なりますから、住んでいる地域に合わせて内容を確認することが大切です。
基本料金の違い
一番わかりやすいのは基本料金の差で、更に提供プランの種類や名前も異なるのが特徴です。
当然ながら月額料金の差が開きますから、一見して同じように思えるサービスでも実は結構違うことがわかります。
「フレッツ光は東も西も関係なく同じ」
こういう誤解は、ブランド名が同一でNTTが巨大な企業というイメージが根強いのが原因でしょう。
プランの違い
NTT東日本のプラン
対応エリアの非常に限られた光クロスを除けば、NTT東日本でもっとも速い戸建向けのプランは、ギガファミリー・スマートタイプという名称です。
基本料金は6,270円(税込)で最大下り速度は1Gbpsと、この金額と速さが1つの目安ですね。
東日本にはもう1つ、ギガファミリー・スマートタイプの下にファミリー・ギガラインタイプが用意されており、こちらも1Gbpsなのが特徴となっています。
基本料金は330円の差ですが、Wi-Fiルーターの提供がないなど、細かいところに違いがあります。
NTT西日本のプラン
NTT西日本が提供する戸建向けプランは、ファミリー・スーパーハイスピードタイプ隼という名前で、速度は同じく1Gbps。
ただし基本料金は5,940円(税込)ですから、直接的に比較を行えば名前と料金の差が明白です。
ファミリー・スーパーハイスピードタイプ隼は、NTT西の戸建向けにおける唯一の1Gbpsプランとなっています。
その他プランの違い
100Mbpsクラスのプランも東と西に用意されていますが、前者は月額5,720円(税込)で後者は5,940円(税込)です。
また200Mbpsプランも同様で、名前はファミリー・ハイスピードタイプで統一されています。
料金の違いまとめ
このようにフレッツ光は東と西で名前が共通していたり、一部に独自の名称が用いられます。
基本料金の差は東日本と西日本で異なりますが、上位のプランは東の方がやや高めです。
下位のプランでは差が逆転しているので、そういうところがおもしろい違いになっています。
一方マンション向けのタイプも一部で名称が異なり、料金も前者の3,135円(税込)から4,785円(税込)、後者の2,860円から4,950円と差が開きます。
東→西/西→東へ引越すときは注意しましょう
フレッツ光は、東も西も通して名前が似ているので、引越しによる契約の変更があると混乱しがちです。
仮に同名のプラン同士で契約を変更しても、基本料金が変わって月額の負担が増減するケースがあります。
そもそもNTT同士でも東西では企業そのものが異なり、契約相手が変わることから、このような事態が発生しても不思議ではないでしょう。
それどころか「移転の契約契約変更が行えなかった」という問題も生じているので、東から西やまたその逆に引越しをする場合は要注意です。
ケースによっては、一度一方で解約をしてからもう一方で契約する、そんな手間が掛る可能性があるため気を付けましょう。
キャンペーンの違い
基本料金や契約以外の差を挙げるとしたら、いわゆるNTTがグループで力を入れているキャンペーンです。
NTT東日本
NTT東日本においては、ギガ・スマート割引が代表的です。
1Gbpsのプランを例に挙げると、基本料金にプロバイダ料金が加わり、にねん割とともにギガ・スマート割引が適用されます。
ギガ・スマート割引は戸建てだと月々412.5円、マンションなら月々275円の割引ですから、これがキャンペーンの基準となるでしょう。
にねん割の月々770円引きを適用すると、合計料金は5087.5円という結果に至ります。
NTT西日本
NTT西日本では、光はじめ割が代表的です。
光はじめ割は月々1,210円の割引内容で、3年目以降は1,419円にお得感がアップするのが魅力です。
初年度と2年目の月額料金は4,730円ですから、東に比べて300円以上お得ですね。
コストの差は西日本がやや有利ですが決定的な違いとはいえませんし、フレッツ光の契約プランによって簡単に逆転することもあり得ます。
ただ3年目以降はもう少し差が開きますから、長く使うなら西日本地域の方がコスト的なメリットが得られます。
しかし、契約するプロバイダを変えるだけでも差が生じるので、キャンペーンによる料金の違いはあくまでも目安の1つと考えるのが無難です。
まとめ
一緒くたにしがちなフレッツ光東日本・西日本の違いについてまとめました。
親会社はNTTで一緒でも、別の子会社のためそれぞれの地域へ引っ越した際にスムーズに乗り換えできないこともあります。
また料金も多少異なるため、もし引っ越すのであればフレッツ光ではなく別業者への乗り換えがおすすめ。
光コラボレーション事業者や地域に根ざした「NURO光」「eo光」などの光回線業者に乗り換えたほうが得する可能性が高いです。
ぜひご検討ください。