光回線を利用する際には基本的にはスタッフが訪問して工事を実施しますが、一定の条件を満たせば無派遣工事となる場合があります。
無派遣工事になる条件とは?
無派遣工事が可能なのはNTT東西または光コラボのサービスと契約し、すでに光回線の敷設工事が済んでいる状態で回線をそのまま使用できる同系統のサービスに乗り換える場合かつ、光コンセントが設置されていることが必要です。
もしも異なる事業者や光回線の方式が異なる事業者に乗り換える場合には、古い回線の撤去工事と新たな回線の敷設工事や機器のセットアップが必要になります。
光回線の工事内容
一般的な光回線の工事の手順は電柱などから光ファイバーケーブルを宅内へ引き込み、主にインターネットを利用したい部屋まで敷設し、ONUやホームゲートウェイに接続する流れです。
場合によってはブロードバンドルーターやスイッチングハブへの接続、無線LANの設定なども行われ、これらを総じて工事と表現されています。
無派遣工事になる・ならないのポイントは光コンセント
ここで大きな分かれ目となるのが最後のケーブルの設置方法で、壁面の穴から直接コネクターの付いたケーブルが延びている場合と光コンセントが設置されている場合があります。
光コンセントの場合は、コネクターのストッパーの爪を押しながら動かすだけで簡単に脱着が可能です。
その一方で、直接ケーブルが延びている場合はそうもいかず、ONUの設置場所を変更するような場合にはケーブルを取り替えなければならないケースもあります。
光ファイバーケーブルはシビアで、LANケーブルのように延長ケーブルやアダプターを気軽に使用するわけにはいかず、光コンセントを使用しない場合は品質保証ができないためプロの工事が必要です。
ONUの前日手順について
無派遣工事が可能な場合の手順は新たなサービスで使用するためのONUが宅配便などで届けられるので、前日までにユーザー自身で光コンセントからONUまでの間を光ファイバーケーブルで接続します。
光コンセントならば難しい作業も必要なく、カチッと音がするまでコネクターを押し込むだけです。
もしもこれを期に設置場所を変更するためにケーブルの距離が心配ならば、問い合わせることで距離の長いケーブルが提供される場合もあります。
工事当日には自動的に認証が行われ、パソコンなどから必要な設定を行えばすぐにインターネットが利用できるでしょう。
無派遣工事の料金
無派遣工事を行うメリットは工事料金の安さにあります。一般的な工事が15000円から25000円程度である一方で、無派遣工事ならたったの2000円程度で済むでしょう。
一般的な工事での料金の内訳は部品代や技術料のなどの実費に派遣料、電柱の上などで作業を行うことで生じる高所手当や安全手当も加わり高額になる傾向にありますが、すべてをユーザー自身で行う場合は機器の配送料や事務手数料が大半のウェイトを占め大幅に安価となります。
こうして見ると多くのお得感があるかに思えますが、ユーザー自身で選ぶことは不可能でサービスの申し込み時に事業者の側でどの方法がいいのか判断されます。
しかも、サービスの申し込みや工事日程の指定が行われてから事業者の方で調査を行うため、事前に問い合わせてもどちらを選択できるのかを知ることはできません。
事業者では顧客情報を持っており、過去に光コンセントを設置したか否か、物件の状態やケーブルの敷設ルートなどからユーザーに任せられるのかなどが考慮され、工事日程を最終的に確定させる連絡をした際にはじめてどの方法なのかが知らされます。
無派遣工事に不安があるなら任せましょう
逆に無派遣工事が可能でもユーザーが行う自信がない場合には、派遣工事を依頼してプロの技術者に任せることも可能です。
これらの事情から、光回線のサービスを乗り換える際に古い回線の撤去工事と新しい回線の敷設工事の間にインターネットを利用できないと困ってしまう場合に、少しでもタイムラグを軽減するためには無派遣工事となる可能性のある事業者のサービスを選択するのがおすすめです。
まとめ
光回線で無派遣工事になるパターンや工事料金、自分で実施する内容について紹介しました。
工事業者が必要ない分、技術代や業者への工事代金が発生せず、かなり料金が安くなるのは大きなメリットです。
ただし、いまどきほとんどの光回線事業者は工事代を実質無料にしています。
(分割払いにして毎月その分を割引しているため、途中解約すれば残額支払わなければいけませんが)
そうなると工事代の安さはあまりメリットとは言えないどころか、たとえ2000円だったとしても高くなってしまいます。
また簡単と入っても自分でやらなければいけない作業が発生するので、苦手な人は任せてしまったほうが安心ですね。